白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
どの出来事も、今の私達に必要なことだった気がする。
たっくんを好きになろうとしなければ、たっくんと付き合うこともなかった。
そうなると、ゆかりとたっくんは出会わなかった。
忘れたいような辛い過去も全部、どれも必要な大事な1ページなんだね。
「すごいなぁ。直って。私、そこまでの本気の恋ってしたことない。長くても半年だもん。いいなー!!そういうの」
沙織は、デザートに買ったプリンを頬張った。
私も負けずに大きな口でプリンを食べる。
「でも、私なんてひとりだけだよ!?他の男の人、全然知らない」
「あ~、そっか。でも、先生みたいな男の人に出会っちゃったんだから、他の男なんていらないね」
うん。
本当にそうなんだ。
先生に出会えたことが、奇跡なんだ。
本当に、出会えて良かった。