白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
彼の名前は、山畑和司。
数日しか経っていないのに、山畑先生のファンができた。
イケメンっていうよりは、親しみやすい感じ。
俺から見れば、ちょっと軽いなと思ってしまうんだけど。
「喜多先生、明日の飲み会ですけど、俺早めに帰りますから」
生活指導質で喜多先生とコーヒーを飲んでいた。
「新垣先生は新婚だから誘うなって言っておいたのに。新垣先生のこと気になるみたいだよ」
「俺のことですか?」
「自分よりかっこいいから悔しいんじゃない?」
喜多先生は、目を細くして笑いながら俺を見た。
「いやいや、俺は結婚してますし」
「あ、俺も知らなかったんだけど、アイツも既婚者だって。軽いから独身だと思ってたけど」
俺はなぜだかホッとした。
多分、心配だったんだと思う。
山畑先生が、大事な生徒に手を出すんじゃないか・・・・・・と。
まぁ、俺だって生徒である直と結婚したわけだから、あまり大きな声では言えないけどさ。
俺とは違う気がした。
ちょっと心配っていうか。