しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
レオくんの茶髪が、ゆったりとした風に揺れている。
すごくサラサラだ。シャンプー、何使ってるんだろ……。
「なに?」
突然の声に、私は咄嗟に立ち上がった。
鼓動が暴れて、目の前がぶれて見える。
目も尋常じゃなく泳ぎだして、言葉が出てこない。
私がオロオロしていると、レオくんは目から腕をあげて、太陽の光に目を細めた。
そのまま、視線が私に向けられる。
レオくんは迷惑そうにあたしを見たあと、むくっと体を起こした。
前かがみになり、ため息をつく。
レオくんの美しすぎる容姿と、寝起きのアンニュイさで余計に美しく見えてしまう。
男の子なのに、レオくんはずるい。
私にも、ひとつくらい美しさをわけてくれてもいいのに。
「ねえ」
レオくんの声に、私はハッと我に返り背筋を伸ばした。
「邪魔すんの、やめてくんない?」