しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
すごく静かな声。
私を見上げるその視線も、今の言葉も、何一つ感情が込められていない。
レオくんは今、何を考えているのか、全く想像もできない。
どうしてこんなに壁を作るんだろう。
壮吾や日和が心配している、『レオくんの過去』。
他人を受け付けない、感情を表に出さない。
そんな壁を作らなければいけない程の、辛い過去なの?
「ねぇ、レオくん」
私が呼んでも、レオくんの表情は変わらない。
前かがみになり、地面に視線を落としている。
「レオくんのそばにいるの、迷惑かな」
「………」
「すぐに仲良くなれなくていいの。私が一方的に話すのが迷惑じゃなければ、レオくんの」
そばにいさせて...。
そう言葉を続けようとしたのに、突然ベンチから立ち上がったレオくんに遮られた。
「あんたさ、俺の何を聞いたの?」