しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
鼓動
「ああ~、昨日、ほんっとおしかったよね~。もう少しで男子バスケ優勝だったのに」
学食で、カレーの乗ったおぼんを持った日和が、席を探しながら言った。
「そんなにいい試合だったの?」
私の手には、学食で一番人気のある激安うどん。
安くて、すごくおいしいんだ。
「美羽も見とけばよかったのに。一体どこにいたのよ~。私、めっちゃ探したんだからね」
ぷくっと頬を膨らませる日和。
私は苦笑しながら肩をすくめ、ごめんと一言謝り、空いている席に腰を下ろした。
「ちょっとレオくんのとこ行ってて」
私が言うと、日和が身を乗り出してきた。
その衝撃で、テーブルに置いたおぼんがガタンと大きな音をたてた。
「レオくんと話したの?」
私は、ううんと首を振る。
「まぁ、話したと言えば話したのかな。私が一方的にだけどね」