しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「美羽っ! どうしたのよ。一体、何があったの?」
ドアの向こうから聞こえる、お母さんの大声。
それに答えることなく、私は布団の中で頭を抱えた。
そんなことはない。
そんなことは、絶対ない。
お母さんの声がしなくなってから、どのくらい時間が過ぎたんだろう。
ドアの向こうはものすごく静かだ。
布団をはいで体を起こすと、風邪でもないのに、全身が気だるさに襲われた。
頭もズキズキと疼き、心に風穴ができたようにピューピュー鳴いている。
だけど、どんなに大きな風穴が開こうとも、この罪悪感や、不安感は吸い込んではくれなかった。
力の入らない瞼は、いつもの半分くらしか開かない。
視界の狭まった瞳にふと映ったのは、ベット横の棚に置いてある赤い手帳だった。
重みを感じなくなった手を、ふわりと伸ばし、中を開く。
嫌でも目に留まるのは、一生懸命考えたはずの『R・E計画』。