しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
幸再来
「わ、わ、別れたぁぁぁぁぁ!?」
暗闇の学校に響いたのは、驚愕の表情の日和の声。
私は日和の口を塞ぐ元気もなくて、ただ、日和の足元に視線を落とした。
「ちょ、ちょっと待って。 え……何で?」
状況の飲み込めていない日和が、私の目の前で口をパクパクさせている。
そうなるよね。
ついこの間まで、“普通”だったんだから。
それに、日和は知らないんだもんね。
壮吾に、彼女がいたこと……。
このことは、日和にも、コウ先輩にも言わないつもり。
というか、私の口から、そんなことは言えない。
口に出してしまえば、認めたことになるから。
元カノの存在。
あの写真。
壮吾の、気持ち。
私が認めなくたって、現実はそうなんだけど。
こんなこと、認められるはずがない。