しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
返ってこないということは、終わったも当然ってこと。
これでよかったんだ。
こうしてよかった。
別に、壮吾からの連絡を待っているわけじゃない。
ただ、携帯を手に持つのが癖になっているだけで。
壮吾からの連絡なんて、いらない。
私は、日和に背中を押されて、暗闇の校舎に足を進めた。
夏休みも残すところあと10日。
クラスのイベント、“学校で肝試し大会”に参加した私。
気分の乗らないまま、日和と、他のクラスメイト数人で、指示の書かれた紙を片手に廊下を歩いた。
レオくんと同じグループなのに、当然、レオくんの姿はない。
私も、参加するんじゃなかった。
こんな沈んだままの心で肝試しって……。
でも――。
心が沈んでいるから、この暗さが、この不気味さが、ちょうどよく感じるのかな。