しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
レオくんの瞳が、微かな光に揺れ動いた。
私に視線を向けているだけで、問いには答えてくれない。
くるりと、踵を返したレオくん。
窓から遠慮がちに差し込んでいる月明かりの道を、ゆっくりと歩いていった。
言葉数の少ないレオくんの背中が、月明かりのせいなのか、いつもよりも大きく見えた。
「あんた、あれから壮吾と会ってないの?」
窓際まで足を進めたレオくんが、おもむろに口を開いた。
びくっと跳ねる、私の肩。
うん。 とも、頷けない。
会ってない、というか。
……会えない。
会う必要もない。
別れたんだから……。
そんなことより。
「どうしてレオくんがここにいるの?」
震える声を抑えて、早口で言った。
「別に? ただ散歩してたら、賑やかだったから寄ってみただけ。夜の学校、結構楽しそうだし」