しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
ミライ
「みーうーちゃん」
寒さが身にしみる教室に、コウ先輩の明るい声が響き渡った。
「クソ兄貴、声がでかい」
日和が鬼のように目を吊り上げるのは、いつものこと。
「うるせぇな。俺は、美羽ちゃんに用があるの。 おまえは引っ込んでろ」
こうやってコウ先輩が口を尖らせるのも、いつものこと。
「相変わらず賑やかな兄妹」
少し変わったのは。
眉間にしわを寄せ、口角を上げるレオくんだ。
ギロリと、コウ先輩がレオくんを睨む。
「相変わらず生意気だよなー、おまえは。ってか、いつからそうやって笑うようになったんだよ。少しは、美羽ちゃんに感謝してんのかぁ?」
こらぁ。 と、ヤンキーっぽく、巻き舌でレオくんに攻め寄った。