しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
すっと、壮吾の手が、私の目元に伸びてきた。
「腫れてんじゃん」
「だから、泣いてなんかないってば」
「ウチに帰ったら、ちゃんと冷やせよ。それ以上、ひどくならないように」
「泣いてないって、言ってんのに」
こんな強がり、無理があるって、自分がよくわかってる。
違和感があるって、ちゃんとわかってる。
だけど、壮吾の前だと強がっちゃうんだよ。
甘えたいけど、甘えちゃいけないから。
だから、強がりながらも、涙を流す私を許して。
壮吾、ごめん。
私、強くなれない――…。
「美羽」
突然呼ばれた名前。
涙をこらえながら、壮吾を見上げる。
すると、徐々に壮吾の顔が近付いてきた。
太陽の光が壮吾の顔で遮られる。
……キス?