しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「レオ……くん」
レオくんだ。
クールな声。
絶対に、レオくんだ。
『正解』
携帯を持つ手に、力がこもった。
「どうしたの?」
約、4年ぶり。
高校を卒業してから、レオくんとは一度も会っていないから。
『別に?』
素っ気ない言い方。
あの頃と、何も変わっていなかった。
やっぱり、懐かしいなと思った。
『たまには、かけてみようと思って』
「私の番号、知ってたの?」
レオくんと知り合ってから、電話がかかってきたのは、今日が初めてだった。
どうして、私はレオくんの番号を知らなかったんだろう。
と、今さら不思議に思った。
『知ってたよ。だいぶ前から』
「え?」
『高校の頃から知ってた』
「そうなの? でも、私は知らなかった」
『いいんじゃない? 知らなくて』
「何よ、それ」
電話の向こうのレオくんには見えていないのに、ブスッと頬を膨らませる。
『それより、今から出てこれない?』
「え?」