しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
淡い恋
「ねぇねぇ、如月さん」
肩を叩かれ振り向く。
そこには、同じクラスの下川さんと女子数人が立っていた。
今は、一週間後に控えているクラスマッチの出場種目を決めている。
私の前の席に向き合う形で座っている日和と、どの種目に出場するかちょうど話し合っていた時だった。
「何? どうしたの?」
私が聞くと、彼女達は恥ずかしそうに、モジモジと体をひねらせていた。
私の視界の隅で、日和が眉をひそめる。
「如月さん、仲良いの?」
下川さんから遠慮がちに聞かれ、私は首を傾げた。
「あの、その、佐藤くんと」
彼女が指差す先には、相変わらず机に突っ伏しているレオくんがいた。
「昨日、佐藤くんに話しかけてたからさ。それに、図書室がどうのって……」
ああ……。昨日の、あれか。
あんな一瞬の事を、しっかり見てたんだ。
「あれは、仲が良いっていうか、たまたま私がレオくんの生徒手帳を拾っただけで...」
特別何も……。
そう言おうとしたところで、私の横から日和が言葉をはさんできた。
「悪いけど、私達、協力は出来ないよ」