いちごみるく
「・・・おわったか」




わたしが外に行くと自転車が止まっていた。



その隣にはこうが座っていた。



「うん・・・ごめん」



まだ少し寝ぼけている私を見て、こうは馬鹿にしたように笑ってくる。



「お前まだ寝むてぇの??」




「だって・・・」




今日は高校の入学式。




実は昨日の夜は緊張して眠れなかったんだ。



・・・そんなことをこうに言えるはずもなく。



「そんなことより早くいかないと遅刻するっ!!」



「あぁそうだったな」



こうは立ち上がり私の手から鞄を取ると、自転車のかごの中に鞄を探訪に詰め込んだ。




「乗れよ」




「え?いいの~??」




「うん」




「わぁい♪」




「ちゃんとつかまれよ」




こうはそう言って自転車を走らせた。



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