黒猫-私の部下-
黒
何故脱獄して**病院へ?
そして何故死んだ?
本当に不注意で火事に?
僕の頭の中は疑問符でいっぱいだった。
西野課長に報告するのも忘れ、司の車で僕の家に向かった。
僕の車?
エンジンを掛けたままだったので、盗まれてしまったのだ。
情けない。
玄関の隙間に何か長方形の物が刺さっていた。
「黒の封筒!?」
驚いて駆け寄り、封筒を手に取る。
裏を見ると金色の線で猫のマークが書かれていた。
あの日、送られて来た小包の中に入っていた封筒と同じ物だった。
僕と司は目を疑った。
この封筒に描かれた猫は天宮を示すマーク。
だが天宮は死んだはず。
何故ここにこの封筒が?
天宮は死んでいないのか!?
その答えは封筒の中にあった。
送り主は天宮ではなく、徳井和彦だった。
徳井は天宮の部下。
徳井も脱獄したのだ。