黒猫-私の部下-
黄
今回も薬物で死亡。
多分、白河愛美の物。
珠洲河麗子の飲んでいたワインから薬物反応が出ている。
盗んだか・・・。
血だらけになっていないだけヨシとしよう。
ところで僕が盗む宝石は一体何処にあるのだろう。
珠洲河麗子が身につけていないのを見ると部屋の何処かにある筈なのだけれど・・・。
今回の宝石は黄色が目印だ。
家中歩き回ること10分。
宝石は見つからない。
だが、代わりに油絵の後ろから隠し金庫を見つけた。
勿論の事ながら鍵が掛かっている。
それはパスワードを入力しないと開かない仕組みのようだ。
そのパスワードは数字で、0から9のボタンが並んでいる。
どうやら4つの数字を入力すればいいらしい。
「何をしている」
振り返るとそこには西野課長の姿があった。
「隠し金庫なんて凄いと思いませんか?」
僕は冷静を装い、笑いかける。
「天宮なら直ぐに開けてしまいそうだな」
天宮と聞いてドキリと鼓動が高まった。
何故天宮さんは火事なんかで死んでしまったのだろう。