黒猫-私の部下-

手紙の内容は次の様なものだった。


『お元気ですか?
 まぁ元気じゃないと困るんだけど、、、。
 だって貴方には絶対的任務があるから。
 それでは本題へ。
 これから4つの殺人事件が起こります。
 現場は全て被害者の自宅。
 貴方は各被害者の自宅から紫、緑、黄、黒を盗んでもらいます。
 盗みに成功したら報告をして下さい。
 最後の1つの報告を受けたら次の指示を出します。
 これに従わない場合、命はありません。
 いつも貴方を見ています』


「やれっていうのかよ、、、」

手紙の最後の行には携帯電話の番号が書かれていた。

僕は振り返り窓の外を見る。

遠くの方で双眼鏡で此方を見ている男が居た。

どうやら盗みを犯すしか生きる道は無さそうだ。

命を賭けた二度目となる究極の選択。

まさか生きる為に自分が悪事に手を染めるなんて夢にも思わなかった。

僕は手紙を握り締めたまま呆然と立ち尽くした。

しばらくして携帯が鳴り我に返る。

携帯を手に取りディスプレイを確認する。

そこには『司』と表示されていた。

「もしもし、どした?」

『アイツから小包届いただろ』

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