黒猫-私の部下-
司の封筒には便箋だけでなく、メモ用紙が4枚同封されていた。
そこには名前、性別、年齢、職業、住所、日付、時間がそれぞれ紫、緑、黄、黒の色ペンで書かれていた。
各メモ用紙に顔写真がクリップで留められていたが、4人の顔に見覚えは無かった。
日付は殺害する日程だろうか。
「俺が殺すのはこの4人だ、、、」
もう司の震えは治まっていた。
「僕はこの4人の何かを盗むんだ。、、、ん?」
僕は紫のペンで書かれたメモ用紙の裏に黒のペンで書かれたメッセージを見つけた。
『互い従わなければ死す』
「この犯行には2人の命がかかってるのか、、、」
まるでゲームのようだ。
「どちらかが放棄すれば2人とも死ぬんだ、、、」
一つ溜め息をついてから、
「やっぱやるのかァ、、、」
二人声を揃えて上を向く。
小包や手紙の所為で僕等の人生は大きく変わり始めている。
今までは東京を守るヒーロー。
これからは東京を恐怖に陥れる悪漢。
お互いの命がかかっている以上、従わなければならない。
僕等は見えない糸で意図的に操られるのだ。
要するに操り人形。