sora
――「あ!未亜と菜月!!」
「保志せんぱいっ!」
写真部の部室で、私たちの声が響く。
『保志せんぱい』こと、保志美月せんぱいは、三年生で写真部の部長で、すっごくいいヒト。
「そいえば、未亜。」
「なんですか?」
「再来月のコンクールに、未亜の作品だすことに決まったから。」
「えっ!?!」
「いや…まだ本当の決定じゃないけど、未亜の作品、吉田が気に入っててさ…」
吉田は、写真部の顧問で、戦場カメラマンだったらしい…
「だから、来月までに、写真撮ってきて。テーマは『自然』で、未亜が自然を感じるものを撮ってきて!よろしく☆」
「は…はい。」
保志せんぱいが部室を出た後、私の顔はすぐににやけた。
真剣な顔できてたかな…?にやけてなかったかな…?
にしても、私の写真をコンクールって…めっちゃ嬉しっ!!
「よかったね、未亜。」
菜月が私にピースする。
私は笑顔でうなずく。
「アタシも未亜に負けてらんないから、写真とりにいくか♪」
「あ!私も行くーっ!!」
菜月と追いかけっこしながら、部室をでた。