終止符。
「いらっしゃいませー」

やる気の無い、無表情の店員の声。


私は他の商品に目をくれる事なく雑誌を手を取る。


アルバイト情報誌。

前の方からじゃなくて、後ろからめくるのだ。

一度は否定した、高収入を得られる勤務先。


沢山載ってる中から、いくつか条件が良さそうなのを選んで電話番号を覚える。


店を出て、人気の少ない公園の横にある、公衆電話へと向かった。


少し辺りを見回してから中へ入る。

あまり使われていない様で、扉を開けるとギィと物憂げな音を立てた。


受話器を取り、さっき覚えた番号を押す。


プルルルルル…


コール音が鳴り響く。


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