終止符。
私の前に紅茶が置かれた。

「いただきます」


口にいれた瞬間、芳醇な香りが鼻へ広がった。


「いい香りですね。とても美味しいです」

「そうね…」


少し間を置き、伯母がゆっくりと話し出した。


「まぁ、何も珍しいものは無いけれどゆっくりしていって頂戴」

「すいません、お世話になります」

「…うちの家族を紹介するわ。私の隣にいるのが華織(かおり)よ」

「どうも…」


華織は伯母をそのまま若くした様な印象で、いかにも私に興味が無いといった様子で無愛想に振る舞う。

見た目からすると、おそらく中学生だろう。


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