終止符。
車が泊まった先は、ホテルの様な外観のマンションだった。

ロータリー状になった、客用駐車場で下ろされる。

ガラス張りのエントランスの端には、コンシェルジュが常時居るらしい。

長尾がエレベーターの手前で、父の部屋番号を押して呼び出す。

「はい」

「長尾です。咲良さんをお連れしました」

「ありがとう、今開けるよ」


エレベーターへの自動ドアが開く。

長尾が押したボタンは、この建物の最上階だった。


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