終止符。
ひどく美味しく、けれども不味い昼食を済ませた後の帰り道。

相変わらず、空はとても晴れ渡っていた。


「咲良、そこの新しく出来たファッションビルで買い物して行かないかい?服でも靴でも何でもいいぞ」

「いえ、…間に合ってますから」


感情を抑えているのが、自分でも悲しい位にわかった。



「咲良…?嫌、なんでもないよ」


抑えていたつもりだったが、父にも伝わってしまったのだろう。

その後はずっと無言のままで部屋に戻った。


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