終止符。
「どうせ世間体でしょ?社長の娘にふさわしく、いい学校にでも行けって言いたいんでしょ?」

「…それは違うよ、お前にはやりたい事があるんじゃないかと思っただけだよ。英語が好きだと聞いてるよ。留学に興味がある事もね」

「…私の事調べたのね。最低だわ」


留学の事は、母さんと親友にしか話をした事がない。


「…それは違うよ」

「何が違うのよ!私の事なんてもう放っておいてよ!」


「…放ってなんておける訳ないだろ。ただ、咲良が心配なだけだよ」


この言葉にカチンときた。


「…心配?心配ですって…?何を今更、親ぶらないで!!」

「…咲良」

「あなたが母さんを追い出したんじゃない、そのせいで母さんは、母さんは…」


色んな言葉が、怒りが、涙に形を変えて、止まらなくなっていた。

もう、沸き上がる感情を止める事が出来ない。


「私の親は母さんだけなの!あなたじゃない!!」



「いい加減にしろ!!」


「きゃあっ」


広い部屋に鳴り響く、テーブルを叩く激しい音。


目の前に居る、激昂した表情は…怒鳴り声は…


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