僕と君
「…あ、あのな。石場君。山岡先生はまだ警察で事情聴取してるんだ。だからはっきりしたことは分かってない。」
「あーそうなんですかー!!なるほど☆」
石場ぁぁぁぁああぁぁぁぁぁあああああぁ!!!
何がなるほど!?
「せ、席に座りなさい。」
「はーい。」
こんなアホでも成績は学校内2位だ。将来は親御さんの病院を継ぐらしいし…。
学校内1位は甘音さくら。前回の中間の点数は…確か495点だったはず。
『みっきー、私英語でbとd書くの間違えて5点引かれたー。』
『え、さくら賢い!私と全然違う…。』
『でもみっきーも学内28位じゃん!それもすごいよ!!』
『そー…かなぁ…?』
そういう会話を聞いたことがある。松本さんも案外賢い。
俺は必ず一つは赤点取るし…教えてもらいたい。
「そういう訳なので、今日は臨時教師として私が受け持ちます。」
「教頭先生が!?」
「はい。よろしくお願いします。」
「よろしくおねがいしまー…す。」
みんながおずおずと挨拶をした。
教頭先生が臨時教師かー…。なんかおかしくて笑える。
「じゃぁ、私はこれで。よろしくお願いします、教頭先生。」
「えぇ、まかせて下さい。」
校長はドアに手をのばした。
「あ、甘音さくらさん。申し訳ありませんが、私についてきて下さい。」
「…分かりました。」
甘音さくらが呼ばれる理由は一つしかない。
山 岡 の こ と だ 。