Last Sound
「大事なお知らせがある」
その日。
全員が部室に集まっていた。
もちろん、ここにはエトーもいる。
「俺たちの夢…学祭でのステージ発表。
その夢が…遠のいた」
「「「「………………」」」」
エトー以外の全員が俺の発言にポカーンとしている。
「何言ってんだよ、波瑠斗。
意味わかんねーし」
そりゃあそうだろうな、楽。
でも学祭担当の先生が丸山なら、
それは…俺たちの夢が1歩…いや、もっと遠くなってしまった、ってことなんだ。
「エトー。
エトーはどう思う?」
「ああ、俺も波瑠斗の意見に賛成だ。」
やっぱりな。
「ねえ、ちゃんと説明してよ。
あたしら、2人が言ってること、全然分かんないんだけど」
澪が眉間にシワを寄せて言う。
「うん、ちゃんと説明するよ。
実はな、軽音部を創設するときにこんなことがあったんだ」