Last Sound
「………え?」
しばらく誰もがポカーンとしていて。
俺の口から勝手にえ?と文字が零れていた。
「そんなビックリしなくてもいいじゃないですかあ!
なんですか?!私に彼氏いるのがそんなにヘンですか?!」
いやいや、そういうことじゃなくて。
「あの…いつから付き合ってんの?」
「えーっと、もうそろそろ1年になると思います」
な、長い…
しかも1年ってことは俺たちが初めて生徒会室に入ったときからもうすでに2人は恋人同士だった、ってことじゃねーかよ。
「まあ、いいんじゃねーの?
美雪と会長くん、お似合いじゃん」
「…あ、そうだな」
やっと我に返った楽が俺の言葉に同意する。
にしても驚いた。
あのクールそうで、真面目そうで、
でも男気があって、
だけどあんまり女の子に興味のなさそうな、
名前も知らない会長くんが、
美雪と付き合っていたなんて。