Last Sound
「って!みなさん!
そんなことはどうでもいいんですよ!
それより今はその丸山をどうにかしなきゃ、って話じゃないですか!」
美雪が少し声を大きくして言う。
すると全員の意識が問題のことへ向けられた。
「丸山が軽音部を目の敵にしてるのは確実だな」
と、楽。
「そうだね。
それだけは確実だと思う。
だけどさ、あの手があるじゃん」
朝陽の言葉にすかさず澪が反応する。
「あの手、って署名集めるヤツ?」
「うん、それ」
「あの、お言葉ですが」
美雪が恐る恐る手を挙げて言った。
「今回の件で署名活動をしても意味がありません。
署名してできるようになることは、校則の改正と部活創設だけなんです」
マ、マジかよ…
あの手を使えないってことは…
俺らを目の敵にしている丸山を説得しなきゃならない、
ってことか…