Last Sound
「なあ、波瑠斗」
「あ?」
「最後のはダメじゃねーか?
彼女さんと言わない、って約束したじゃん」
楽の言うことは確かに正しい。
「でもさ、アレ言わなきゃ、エトー、絶対に行かなかったと思わねえ?」
「まあ…確かにな」
あれからエトーは急いで部室を出て行った。
「ま、一件落着、つーことで良くね?」
「テキトーだな、波瑠斗は」
楽はそう言って笑うが、
これくらいが俺はちょうどいいと思う。
「楽、あと1週間だ」
「ああ、そうだな」
「俺たちの音楽、学校に響かせようぜ」
「分かってるよ」
顔を見合わせてニヤッと笑う。
なんか俺達…気持ち悪いな。