Last Sound
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「えーっと、明日学祭だから今日は1日準備です」
朝のホームルーム。
エトーがそう言う。
ついにここまで来てしまった。
明日、学祭だ。
俺達トラウムの完成度は日に日に増して。
かなりいい感じだ。
まあ唯一の問題点と言えば、朝陽のことだ。
かなりのあがり症らしく、
学祭が近づくにつれておかしくなっている。
「とりあえず午前中は全員教室展示の準備。
午後からは午前中の続きをしてもいいし、
クラブ活動の出し物の準備をしてもいいから。
はい、以上。」
エトーの言葉が終ると同時にみんなが机を動かし始める。
ちなみにうちのクラスはモザイク画をやる。
2センチくらいの折り紙を貼り合わせ1枚の絵を作るのだ。
これがまた、とんでもないくらい地道な作業で。
「なあ、拓馬。
一緒にサボらねえ?」
と、提案。
「お!いいねえ!
それノッた!」
一気にテンションが上がった拓馬とそーっと教室を出た。