Last Sound
それから教室に戻った俺たちは、かなり怒られた。
とくに女子からの風当たりは強く。
「ごめん」
以外の言葉は言わせてもらうことができなかった。
その間、男子たちはずっとニヤニヤ笑ってて。
ちょっとムカついたけど、
でも多分、これもいい思い出になるんだろうな、
なんて怒られながら頭の中で考えていた。
「拓馬のせいで怒られたんだぞ」
俺たちは手を動かしながら、同時に口を動かす。
「いや、波瑠斗のせいだろ。
お前から持ちかけたんだから、サボろう、って」
「まあそうだけど。
だけどめちゃくちゃ乗り気だったのは拓馬だろ!」
「はあ?!ふざけんなって!」
だんだん声が大きくなって。
「渡辺も吉田もいい加減にしてよ!
さっきからうるさい!!」
「「…すんません」」
また女子に怒られ、
俺たちは教室の隅で小さくなっていた。