Last Sound




「え?!どういうこと?!

なんだよ!赤ちゃんとか、婚約とか!


俺、全然知らねーんだけど。」


と、拓馬はビービー言っていたがすべて無視。



「恥ずかしいからやめろよな…」

エトーはそう言いながらも沙希さんを見つめる目は温かく。



「エトー、頼りないかもしれないですけど、どうかよろしくお願いします」


「なっ!余計なこと言うな!」


エトーにはそう言われるが、これでも祝福してるんだから。



「こちらこそ、いつもユウがお世話になってます」


「だからっ!沙希もそんなこと言わなくていいからっ!」


慌てふためくエトーを見て俺たちは笑う。


「では、エトー先生。」


「俺、工藤!」


そのセリフ、久々に聞いたな。



「婚約を祝って一言、お願いします!」

エアーマイクをエトーに差し向ける。


エトーは俺を呆れ顔で見つめ、

でも一つ咳払いをすると、こうはっきり言ったのだ。



「一生、俺が守ります。

だから、一生、一緒にいてください」








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