Last Sound
「おい、コラー!
なんでまたお前が俺のクラスの生徒なんだ」
廊下をゆっくり歩いていると後ろからそんな声。
「俺に文句言っても仕方ないでしょ、エトー」
「誰がエ藤(エトウ)だ!俺は工藤だ、く・ど・う!!」
はい、お分かりのようにこの人、工藤(クドウ)センセ。
通称、エトー。
由来は言わなくても多分、分かるよな。
うん、分かるって信じてる。
エトーは28歳の結構イイ男。
あ、ちなみにカノジョはいるらしい。
で、エトーと俺は仲がいい。
なんて言っても俺の高1、高2の担任だからな。
「ってかエトーまた担任なワケ?」
「そうだよ!お前と俺は黒い糸で結ばれてんだな、きっと」
「黒い糸ってなんだよ!つーか今すぐ断ち切れ!そんな糸!」
なんてエトーと言っていると教室に到着。
にしてもエトーと俺って教師と先生って関係っぽくないよな。
「ほら早く教室入れよ。
ぼーっとしてないで!」
「分かったからあんま興奮すんな、って」
エトーをなだめてから入室。
ってか俺、誰と同じクラスなんだろ?
エトーがこの教室だっていうから3組だってことは分かったけどさ。
ま、いいか。
教室入ったら分かることだし。