Last Sound





「まあ事情はそういうワケだ。

どうする?波瑠斗。


始めに言ったようにワケ有りだぞ、辰巳澪は。」


俺は腕を組み、俯く。



「なあ、楽。

辰巳澪がドラムできる、っていうのは本当なのか?」


「ああ、確かな情報だ。

昔、バンド組んでドラムやってた、って話を聞いたんだ」


バンド組んでた?

ならもう決定だ。


答えは出た。



「親から虐待を受けていた、親が人を殺した。

それがどうした。

俺はなんとも思わない。


不登校なら俺たちが学校に来れるようにしてやろう。


俺は辰巳澪をバンドに入れる。

絶対、俺たちの仲間にする」








< 57 / 223 >

この作品をシェア

pagetop