Last Sound
「まあ事情はそういうワケだ。
どうする?波瑠斗。
始めに言ったようにワケ有りだぞ、辰巳澪は。」
俺は腕を組み、俯く。
「なあ、楽。
辰巳澪がドラムできる、っていうのは本当なのか?」
「ああ、確かな情報だ。
昔、バンド組んでドラムやってた、って話を聞いたんだ」
バンド組んでた?
ならもう決定だ。
答えは出た。
「親から虐待を受けていた、親が人を殺した。
それがどうした。
俺はなんとも思わない。
不登校なら俺たちが学校に来れるようにしてやろう。
俺は辰巳澪をバンドに入れる。
絶対、俺たちの仲間にする」