Last Sound




「まあ落ち着け、お前ら。

諦めるにはまだ早い」


「はぁ?なんだよ、エトーにはなんかいい考えでもあんのか?」

そう聞くとニヤッと笑うエトー。

その顔は…いいアイディアがある、ってことだな?


「今まで、軽音部創設を目指していた先輩方には教師の味方がなかった。

だから俺の提案する方法を、とることができなかったんだ。


でも、お前らには教師の俺がついてる。

だから、チャンスをやる。


ただし、そのチャンスは1回だけだ。」


「分かった。

で、そのエトーの提案する方法っていうのは?」


俺たち5人は顔を集める。



「これはとっておきの方法だぞ。

ミスは絶対に許されない。」


「もう前置きはいいよ」


散々、俺らをビビらせて一体どんな方法を提案しよう、っていうんだ?



「お前らが直接、校長に軽音部を作らせてほしい、って頼むんだ」


…………?!!?

それって…


「「「「直談判?!」」」」


奇跡的にも4人の声がハモったのだった。






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