Last Sound
「あのなぁ…自分たちの立場、ちゃんと考えろよ」
はぁ…と溜め息を零したエトーは言う。
「お前らはあくまでも生徒なんだ。
あの校長が一言何か言えば、お前らは退学にもされかねない。
そういうこと、分かったうえで校長にケンカ売ったのか?」
「エトー、心配してくれんのはありがたいよ。
だけどさ、俺らにもちっちゃいけど、プライドってもんがあんだよ。
だから、あんなこと言われてすげぇ腹が立ったんだ。
俺らの気持ち、分かってくれるだろ?
…エトーなら」
「ああ、分かるよ。
分かるけど…」
エトーは頭を抱え、呟く。
「分かるけどさ、俺はお前らが心配なんだよ。
そんな俺の気持ちも分かってくれないか?」