キラキラしたあなたへ
杏奈へ。
この前はごめん…
「ダメだあ…何も書けないーっ!!」
バザッ。
私は、机の上に倒れ込んだ。
杏奈宛ての手紙を書くためにすべらせていた、シャーペンを放り投げた。
「もう、何も書くことないじゃんよ。」
1人、悩んでいた。
私は、あの卒業式の事、吹っ切れたわけじゃないけど、恋と友情、友情をとる事にした。
そう、神田を諦めるって事。
理由は、単純。
杏奈の方が私にとって、大きな存在だったから。
神田の事は、確かに好きだった。
けど、神田は、私の事好きじゃないと思うから。
私は、再びシャーペンをすべらせた。
杏奈へ
杏奈、卒業式は本当にごめんね。
でも、私が無愛想なのは仕方ないの。
だから、笑顔を簡単に作れるようにするから。
また、私と遊んで。
悠子より。
必死に考えた結果がこれ。
でも、言いたい事は書けたから、明日杏奈に渡しに行こう。