キラキラしたあなたへ
私は、メモ帳をまとめ終えて、昼休みだったから杏奈と教室でしゃべっていた。
内容は、ガールズトーク。
「えーっ!!悠子、どうして神田諦めたの?」
いつもの杏奈とは、かなり違う、オーバーなリアクション。
どうしてって…
杏奈には、言えんよ。
「なんとなく。」
「なんとなくで、片付けちゃうのかぁ…。」
杏奈は、少しすました顔で言った。
「そうっすよ。んで、話変わりますが、杏奈さんはどうなんすか?」
キョトンとする、杏奈。
「え?何の?あー。私、好きな人居らんよ。」
杏奈、いないんだあ。
かわいいのになあ。
杏奈って男嫌いだっけ?
嫌、男嫌いはめったに居らんよね。
私、基本男嫌いやけど…そこまでないしー。
「ゆうー。悠子~。」
「あ!何何?考え事してた。」
「悠子は、夏の恋とかしないの?」
私は、飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。
「ーっ。何いきなり。だって、いい男とか居らんよ~今どきさぁ…。うち、今気になる人も居らんよ」
私、今恋してないんだなって自分で実感した。
「えー!超恋愛体質の悠子が?すぐに諦める悠子が?春夏秋冬恋する悠ーっ…」
パシ
私は、杏奈の頭を下じきで軽く叩いた。
「もう~、だって珍しいなぁって思って、ごめんね。悠子。」
ああ良かった。
いつもの悠子に戻った。
「いないんだもん。かっこいいって思える人。」
「そっかあ、恋は、落ちるんだもんねー。ま、落ちたらすぐに言ってよ。」
「うん、杏奈もね」
そう言って、杏奈の席から離れた。
そして、自分の席に座った。
佐々木が汗を吹きながら、席に座った。
私は、なぜかドキドキしてしまう。
とたんに、私がぼっーとしてると、佐々木が話かけてきた。
「ボス、お前、好きな人誰?」
「は?居らんね」
「嘘くせ~、本当はいるんだろ?」
佐々木が、私を追い詰める。
でも、いないもんな。
「私ね、本当にいないから。くどいよ佐々木っ」
「あっそ、んま、お前の好きな人なんてどーでもいいや~。」
いや、あんたが聞いたんだろ。
話が矛盾してるぞ。
かえってこーい。
…………………。
いかん、自分のキャラがわからんくなってきた。