キラキラしたあなたへ
入学式ー。
私は、お母さんにせかされていつもより早く家をでた。
制服は、ピカピカのシワ1つないもの。
ちょっと、嬉しかった。
学校に行く途中に、友達と合流して話をした。
中学校は、楽しみだとか、新しい恋をするだとか、みなさん、青春ですね。
それを聞きながら、私は歩く。
みんな、新しい学校生活に希望が満ち溢れてるよ。
「悠子、何?さっきからしゃべんないけど…。彼にふられたかあ?」
いたずらに笑う江夏。
「いやいや、第一、告ってないしねっ、つうか、うちに話題まわさんでよ」
江夏は、ニコニコ笑いながら、私の顔を見て様子をうかがっているのがわかる。
江夏、さりげない優しさが大好きなんよ。
もう、泣きそうー。
涙を、ぐっとこらえて私は、それ以上、江夏、他の友達に話す事は、なかった。
私の涙の意味を知っているのは、神田と杏奈だけ。
学校に近づいていく途中、杏奈の姿を見た。