キラキラしたあなたへ


入学式ー。


私は、お母さんにせかされていつもより早く家をでた。
制服は、ピカピカのシワ1つないもの。
ちょっと、嬉しかった。

学校に行く途中に、友達と合流して話をした。


中学校は、楽しみだとか、新しい恋をするだとか、みなさん、青春ですね。
それを聞きながら、私は歩く。
みんな、新しい学校生活に希望が満ち溢れてるよ。



「悠子、何?さっきからしゃべんないけど…。彼にふられたかあ?」


いたずらに笑う江夏。


「いやいや、第一、告ってないしねっ、つうか、うちに話題まわさんでよ」


江夏は、ニコニコ笑いながら、私の顔を見て様子をうかがっているのがわかる。

江夏、さりげない優しさが大好きなんよ。
もう、泣きそうー。

涙を、ぐっとこらえて私は、それ以上、江夏、他の友達に話す事は、なかった。

私の涙の意味を知っているのは、神田と杏奈だけ。


学校に近づいていく途中、杏奈の姿を見た。


< 9 / 39 >

この作品をシェア

pagetop