いちごみるく
準備が終わったのは、優斗が起こしてくれてから10分は経っていた。
玄関のドアを開けると、優斗と恭ちゃんが話していた。
恭ちゃんこと、『小島恭平』も私の幼なじみである。
「あっ恭ちゃんおはよ」
「アキ寝癖ひどいよー」
恭ちゃんは笑いながら、私の髪に触れた。
「じゃれんな。行くぞ」
クールな優斗に比べて、恭ちゃんは明るくて、優しい。
「あきっ急ご」
「あ、うん」
先に歩いて行ってしまう優斗。
私が来るのを待ってくれている恭ちゃん。
今日からこの2人と過ごす高校生活が始まる。