シャーペンと君とあたし



へっ?


「連れてってくれるの?」

「場所、分かんねーんだろ。」



─…俊の目が“早くしろ”って急かす。


急かすけど、小走りで近付くあたしが

横に並ぶのを待ってから歩き出す。



多分、歩調も合わせてくれてる。




俊のさりげない優しさに

心がポッと、温かくなっていく。


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