シャーペンと君とあたし



社会科準備室は

あたし達が授業を受けている校舎から
ちょっと離れたトコにあった。


中には人体模型や、用済みになった蛙が

無造作に置いてある。




な、なんでぇ〜?

これじゃぁ、理科準備室じゃん。



ゴクッと唾を呑み込む。




窓を覆う真っ黒なカーテンが

光を遮ってるから部屋の中は薄暗い。



「な、なにこの部屋…」


ヤバイ。鳥肌たってきた。

思わず自分の腕を抱く。



「…ビビってんの?」


背後から俊の声がして
おもいっきりビクッと体が跳ねる。


「べ、別にビビってないし。」


.
< 107 / 309 >

この作品をシェア

pagetop