シャーペンと君とあたし
意外といい奴かも?
─…
──…
やっぱり担任のにっこり笑顔は、ただもんじゃなかった…
あの後、
『木下、神田、古賀、国分、宮田。お前ら5人で入学式の片付けしてこい』
と任命されてしまったあたし達。
広い体育館にビッシリと敷き詰められたイスを5人だけで片付けるなんて無理だと、無謀だと、全力で抗議したんだけど。
(蒼と孝太と神田俊は関係ないの一点張りで、蒼なんて遅刻した張本人のくせに涼しい顔して帰ろうとさえしてたけど!!)
『へー、単位いらねぇんだ?』
─…先生の、たった一言
『あ、お前らも。サボったら…分かってるよな?』
付け加えるように言われた一言で身震いしたあたし達は、今、こうして、各々に片付けに取り組んでいた。