シャーペンと君とあたし
近付いてきた拓也の顔は
─…罪悪感の色に染まっている。
ったく。
なんつぅ顔してんだよ。
「ごめんなら聞き飽きた。」
拓也が口を開く前に、釘を刺す。
そんな俺に拓也は、少し眉をさげて笑う。
「俊には敵わないな。」
「…何年、一緒に居ると思ってんだよ。」
元はと言えば俺が悪い。
けど。どっちにしろ、お前じゃなきゃ。
…拓也じゃなきゃ、わざわざアメリカまで来てねーよ。
─… アイツを、手放してまで。