シャーペンと君とあたし

「いらっしゃぁ〜いっ！」


あたしが１人、百面相をしながら首を傾げていると、ガチャ。と扉が開いて、美奈がひょっこり顔を出した。


「あっ、久しぶりっ！」


「えぇ〜？そぉだっけぇ〜？
ほらっ！蒼も鈴も、早く入ってぇ〜」


美奈は急かすように、更にドアを押す。


相変わらずだなぁ。



ふいに、蒼と目が合って、２人一緒に笑みを溢す。

多分蒼も、同じこと考えてたんだと思う。



『お邪魔しまーす』


あたしと蒼は玄関で靴を脱いで、美奈ん家に上がり込む。


ひとり暮らしだからね〜

すっごい気が楽！


蒼ん家は蒼ん家で、自分の家みたいで落ち着くんだけどね。