シャーペンと君とあたし



今日はじめて聞いたんですけど。

首を傾げてみせる。



「なんてーか…

簡単に言うと
文法のルールみてぇなヤツ。」



ちゃんとあたしでも分かるように
ノートを使って丁寧に教えてくれる。

あたしは肘をついてその字を眺める。



あっ 分かったかも。


「この文法のパターンを
覚えちゃえばいーってこと?」


「そーゆーこと。」


「やっと分かった〜っ!ありがとっ」


最高にスッキリした顔で笑いかけてから
腕を上げて、全身を伸ばす。



「ん〜っ」



俊のおかげで

テストなんとかなりそぉ!





──…そして、1週間後のテスト


蒼も宏人くんも含めて、5人全員が
追試と赤点を免れることができたのだった。


.
< 62 / 309 >

この作品をシェア

pagetop