好きだと言いたい
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兄貴の彼女
「弘樹!今日発売のアルバムもう買った!?」
「いや、まだだけど」
「ホント?私さっき買ったばっかだから一緒に聞こ〜よ♪」
そう言って彼女が俺の部屋のコンポにCDをセットする。
♪〜♪〜♪〜
部屋に流れ出した軽快なリズム。
「あ〜…やっぱいいねぇ。この声最高♪」
目を瞑り流れる歌に酔いしれる彼女をジッと眺める。
「キレイだ…」
思わず零れた本音に慌てて口を結んだ。