好きだと言いたい
自分の分は払うと言った彩花さんを何とか交わしてレジで支払いをしていると
「弘樹ぃ〜」
先程聞いた甘い声が飛んできた。
「サエ…何だよ?」
少し不機嫌に答えたにも関わらず、サエはニコニコしながらまた腕を絡ませてきた。
「離せってば」
彩花さんが隣にいるんだぞ!
チラリと彩花さんの様子を伺うと無表情でこちらを見ていた。
「ねぇ弘樹〜この人彼女ぉ?」
サエは腕を更に強く絡めて上目使いで聞いてくる。