好きだと言いたい
するとボッと耳まで真っ赤になり、それを隠すように慌てて俯く彩花さん。
「……」
マ、ジ…?
え?え?嘘だろ?
何で?
兄貴の彼女である彩花さんが俺の事でヤキモチを妬くなんて信じられなくて、俺は食い入るように彩花さんを見た。
「彩花さん…?」
「…から…」
「え?何?」
「違うからっ…何ていうか、弘樹は弟って感じで…だから弟を取られたみたいで少し寂しいなって思っただけだからっ…!」
俯いたまま言葉を捲し立てる彩花さん。