好きだと言いたい
1つの恋が終わる時…
「弘樹ぃ〜何処行くぅ〜?」
甘えた声が少し耳障りだと感じるが、それを無視して俺は今日も作り笑いを浮かべる。
「サエが行きたい所なら何処でもいいよ」
「ホント!?ん〜じゃあカラオケは?」
「いいよ、行こっか」
俺はここ最近サエと会うようになった。
彩花さんを避け初めてすぐにサエから連絡が入り、弱りきっていた俺はすんなりサエの誘いを受け入れた。
「弘樹歌ってよ〜!久々に弘樹が歌ってんの聞きたい♪」
「あぁいいよ。サエのために歌ってやるよ」
俺の言葉に頬を染めるサエ。
それを目を細めて見つめた後、サエのリクエストで一曲歌った。